犬・猫の病気・寄生虫については、飼う環境(衛生面など)や栄養障害や高齢・アレルギーなど様々なものが起因します。基本的な予防対策としては、ペットの健康管理・衛生管理を徹底することからはじめましょう。特にペットの寝床・給餌場所・トイレ・ハウスなどは、伝染病のもとになる雑菌の温床となるところです。市販の除菌剤などを使用して常に清潔になるよう心がけてください。また、「病気かな」、「おかしいなと」と感じたら直ぐに係りつけの動物病院にご相談されることをお勧めします。
■犬の主な病気
病名 |
原因 |
経路 |
症状 |
ジステンパー |
犬の伝染症の強い感染症。
犬ジステンパー・ウイルス、細菌の2次感染。 |
経口感染
経気道感染 |
発熱、元気食欲不振、目やに、鼻の乾燥、くしゃみ、鼻汁、おう吐、下痢 |
犬伝染性肝炎 |
犬のウイルス性肝炎でウイルスには、1型と2型がある。
犬アデノウイルスによるもの。 |
経口感染接触感染(尿・糞) |
突発性致死、食欲不振、鼻汁、発熱、狂躁状態 |
レプトスピラ病 |
レプトスピラ菌によって胃腸や肝臓が侵される人畜共通伝染病。
レプトラスピラ菌によるもの |
経口感染病犬やネズミ、牛、豚 |
黄疸出血型(黄疸、おう吐、下痢、歯茎出血)カニコーラ型(高熱・おう吐、下痢からの脱水症状と尿毒症) |
犬パルボウイルス感染症 |
バルボウイルスによる急性伝染病 |
経口感染 |
免疫の無い子犬が突然死する心筋型や激しいおう吐を特徴とする腸炎型がある。 |
パラインフルエンザウイルス感染症 |
犬パラインフルエンザウイルスによる。
単独の感染によりほかのウイルスとの混合感染を起こす。 |
接触感染空気感染 |
気管支炎、肺炎または、ケンネル・コフという呼吸器病。 |
狂犬病 |
狂犬ウイルスによるもので、犬、人共に致死率が100%に近い。
人畜共通伝染病。 |
咬傷による伝染 |
行動の異常、よだれ、攻撃的、沈うつ、起立不能 |
■猫の主な病気
病名 |
原因 |
経路 |
症状 |
猫汎白血球減少症(ワクチン摂取で予防) |
猫のウイルス性疾患の中で最も伝染症が強く、死亡率も高い子猫の感染病で猫汎白血病減少症ウイルスによるもの |
接触感染経口感染(尿・糞)経気道感染 |
急な元気消失、食欲不振、下痢(粘液便・水様便・血便)、おう吐、脱水、発熱 |
猫ウイルス性鼻気管炎(ワクチン摂取で予防) |
猫の鼻風もので、くしゃみ、鼻炎、結膜炎、よだれなどが特徴。
猫ウイルス性鼻気管炎ウイルスによるもの。 |
経口感染経気道感染 |
咳、発作的なくしゃみ、高熱、症状が進むと肺炎を起こし死に至る。 |
猫カリシウイルス伝染病(ワクチン摂取で予防) |
猫のインフルエンザと呼ばれていたもので、猫の呼吸器症候群に含まれる。
猫ウイルス性鼻気管炎ウイルスによるもの。 |
経口感染経気道感染接触感染 |
症状は猫ウイルス性鼻気管炎によく似る。
症状が進行すると舌や口の回りに潰瘍ができる。 |
トキソプラズマ病 |
細菌やウイルスでなく、コクシジュウム。(原虫:非常に単純な構造の生物アメーバーなどに近い)
トキソプラズマ・ゴンディによる |
経口感染(ネズミの捕食時にネズミの脳により) |
急性トキソプラズマ症子猫にきわめて稀に見られる。
抗生物質に反応しない持続性の発熱と呼吸困難を伴い肺炎症状を現す。
心筋炎、下痢、粘血便の排泄。
慢性トキソプラズマ症主に高齢の猫に下痢、貧血、目の混濁、運動失調、平衡障害、麻痺 |
猫泌尿器症候群(FUS) |
尿路(腎臓から尿道)に尿石や結晶ができてその刺激などにより出血や排尿障害を起こす病気。濃縮された尿が、いつまでも蓄積されやすい運動量の少ない猫の膀胱や尿道で化学成分が化学反応を起こし、発症することが多い。また、尿のphがアルカリ性に傾いていると誘発しやすい。 |
ウイルス性でないので感染経路はない |
尿をぽたぽた垂らす、普段と違う場所でそそうをする、1日に何度もトイレに行く、血尿をする、ペニスを舐める、元気消失。 |